山田会計事務所だより
いつもお世話になっております。今月号の事務所だよりをお届けしますので、ご査収下さいますようお願い申し上げます。
外貨預金の税金について見てみます。
円の定期預金の金利があまりにも低く、最近は気軽に外貨預金を利用される方が増えています。
今回は、外貨預金の税金について考えてみます。
(具体例)
2018/08預入時のレート・・・1ドル=110円(円からドルへの交換と本件預金の預入は同日)
2019/08払出時のレート・・・1ドル=120円(ドルから円に交換)
為替差益・・・(120円−110円)×2万ドル=20万円
この場合、20万円の利益が発生し個人の雑所得になってしまいます。20万円を超えると確定申告が必要
となり、総合課税の対象になります。
税率の高い方ですと、50%ぐらいの税金がかかる場合もあります。
損をした場合? ・・・・・ほとんど救済措置はありません。
1.雑所得として課税される場合
@ A銀行で米ドル建外貨定期預金を 20,000ドル分、日本円で作ったとします。1年後、定期預金が満期になりそのまま米ドル建てで更新をした場合・・・ 雑所得にはなりません
Aこの20,000ドルをA銀行からB銀行へそのまま米ドルで移し替えた場合・・・雑所得にはなりません
BA銀行の米ドル建ての定期預金を豪ドルやユーロ建ての定期預金に切り替えた場合
・・・雑所得になります
Cドル建てで計算された受取利息については20.315%の所得税や住民税が引かれておりますので申告は
不要です。
D所得の高い方が、外貨預金をして100万円の為替利益が出た場合 50万の税金が追徴される可能性も
あります。また自主申告が基本ですので、知らなかったではすまされず、重加算税の対象になる場合も
ありますのでご注意ください。
2.FX(外国為替証拠金取引)
FX(主に為替の変動で利益を出そうとする投資)で得た利益は先物取引に係る雑所得等に区分され、所得税15%+地方税5%の、一律20%で課税されます。これは、申告分離課税に当たります。
申告分離課税は、他の所得とは別に税額を計算し納税する方法です。
このため、儲かったときは利益の20%程の税金が天引きされ、申告漏れの心配はありません。
ただし、2013年1月1日からは、20.315%となっています。